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め、Troll Eastとも呼ばれる。コンクリート製で1995年設置、曳航・設置時の排水量1,028,000t、設置水深303m)
Troll Olje(世界初のCatenary anchored floating concrete platformで、Troll油田西部に1995年設置、浮体部の高さ65m幅101.5m長さ101.5m吃水40m重量約13万トン、設置水深330m)
Heidrun(Tension leg型のfloating concrete platformで、Heidrun油田に1995年設置、設置水深345m)
Asgard(Tension leg型の浮体式プラットフォームで鋼製、1998年設置予定設置水深350m)
ノルウェーの石油生産量はここ数年飛躍的に伸びており、その輪出量は今や世界第3位となっている。Troll油田は、1979年に発見されたノルウェー大陸棚における最大の油田である。発見当時、300mを越す海底から石油を生産することが出来るだろうかと思われたが、発見後17年目の1996年に生産を開始し、立派に稼働している。油田の開発に要請された極限の技術に対する挑戦が行われ、その結果可能となったものである。Troll油田は、Mongstadの精製工場や巨大な原油貯蔵タンクや積出施設を持った石油ターミナル、及びKollsnessのガスターミナルと、海底管によって直結されている。2000年頃には年間300億m3のガスを生産すると見込まれているが、これは現在のノルウェーのガス生産量の15倍に相当する。Troll油田は、採掘可能量が1兆3000億m3あり、今後数世代にわたり、ヨーロッパ及びノルウェーにとって非常に重要な供給源となる。また、石油については採掘可能量9億7000万バーレルと推定されており、1996年から稼働を開始したが、フル生産になれば年産6800万バーレル(日量19万バーレル)になる予定である。
Troll Aは前節でも説明されているが、コンクリート構造物として、浮体の高さ370mは、世界一である。また、それまでの、単柱型のプラットフォームに比べて、約3倍のコンクリートを使用しているが、これは上部デッキを支える柱が4本あることと、基礎地盤が非常に軟弱であることによるものである。基礎部は19のセルからなるCONDEEP型と呼ばれる構造となっている。約300mの高さの4本の柱は、途中で高さ30mのフレーム材で補強されている。この主目的は固有周期を減少させるためである。デッキの取り付けは、4点のうち2点をゴム支承としている。
設置精度を確保するため、スカートの下端にダボを付けて、接地直前の横すべりを防いでいる。最近のプラットフォームは設置精度の正確さを要求するようになったが、1つの理由は、既存のプラットフォームに近接して新しいプラットフォームを設置し、プレハブの橋を架けるような場合である。この最初の例は、1988年に設置されたOsebergplatformである。80万トンのプラットフォームが、目標にたいして10cm以内の位置で、方向は0.05度以内の誤差で設置された。Osebergでは高い精度が得られたけれども、油井が先に出来ている場合は非常に厳しい設置精度が要求されるので、もっと改良された設置方法が開発されてきた。現在では、きちんとした方法でやれば±15cm以内の誤差で設置することが出来る。
Tension Leg Platformは、平行な係留索に一定の張力を加えて浮体の動きを止めようとするものである。係留索は、普通は鋼管が使用されている。海底地盤の状況によって、アンカー基礎には2つの工法がある。

 

 

 

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